そもそも「総合栄養食」って何?
総合栄養食とは、その食事と水だけで犬や猫に必要な栄養素が摂取できるように栄養バランスが整えられたごはんのことをいいます。
世界で最もスタンダードなペットフードの栄養基準として、AAFCO(米国飼料検査官協会(通称/アフコ))の基準があります。AAFCOとは、ペットフードの栄養基準やラベル表示に関する基準を制定しているアメリカの団体です。AAFCOの栄養基準は成長・繁殖期と維持期の2種類があり、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル等の各栄養素の必要量(下限や上限)が示されています。日本でも総合栄養食の基準としてAAFCOの栄養基準が採用されています。
総合栄養食以外には何があるの?
総合栄養食以外には以下のものがあります。
・間食…おやつ、ご褒美、又はコミュニケーションの手段として、与えられるもの
例)ジャーキー類、ビスケット・クッキー、ガム等
・療法食…獣医療において獣医師の指導のもとで食事管理に使用されるもの。特定の病気又は健康状態にあるペットの栄養学的サポートを目的に栄養成分の量や比率が調節されています。
例)低脂肪療法食、尿石用療法食、腎臓病用療法食等
・その他の目的食…総合栄養食・間食・療法食以外のもの。「一般食」(おかずタイプ)」「副食」「栄養補助食」等と表示されている。特定の栄養成分等の調節・補給又は嗜好増進を目的に与えられます。
例)総合栄養食ではない缶詰・レトルトフード、飲料、サプリメントなど
手作りごはんは?
残念ながら、日本でこれまで存在してきたほとんどの手作り食レシピは、総合栄養食ではありません。つまり、そのレシピと水だけで犬や猫に必要な栄養素が摂取できるように栄養バランスが整えられたごはんではないということです。
総合栄養食の栄養基準は、様々な犬や猫の栄養素の吸収・代謝などの個体差に対応できるように安全域が設定されている為、基準は高めに設定されています。そのため、犬が食べられる一般的な食材のみでは、その基準を満たすのは難しく、不足分を補うためにはサプリメントが必要になります。サプリメントが含まれないレシピが、栄養基準に沿っていることはまずありません。
レシピ選びが健康維持に大きく影響
栄養基準に沿っておらず、サプリメントの添加もない食事を長期で食べ続けている場合、栄養不足・過剰による健康被害につながる恐れがあります。愛犬の健康維持は、レシピ選びから始まります。まず最初に、そのレシピがどんな栄養基準に沿って作られているものかどうかを確認することを強くお勧めいたします。
犬のさしすせそなら安心
「犬のさしすせそ」で公開しているすべてのレシピは、計算上AAFCOの維持期の栄養基準を満たしている「総合栄養食」です。ぜひ安心してご活用ください。サプリメントの添加なしでは、ビタミンやミネラルが不足し「総合栄養食」ではないレシピに変わってしまうため、サプリメントのお忘れがないようにお願いいたします。
おやつは1日の摂取カロリーの10%以内に
総合栄養食以外の間食、食材、おかずタイプの一般食などは1日の摂取カロリーの10%以内に抑えて与えましょう。多く与えすぎるとタンパク質や脂質、リン等の摂取過多になるなど、主食の栄養バランスを崩してしまいます。また普段の主食の量を減らさずにおやつを追加するとカロリー過多となってしまうため、主食の量は与えたおやつのカロリーの分だけ減らしましょう。
総合栄養食の手作り食なら、おやつを食べても栄養バランス崩さない?
総合栄養食のレシピであれば、レシピの一部を取りおいて、おやつとして与えることで、栄養バランスを一切乱すことなくおやつを与えることができます。レシピを作成する際にしっかり計量をしていれば、おやつのためにカロリー計算をする必要がありません。
ぜひ、「犬のさしすせそ」をご活用いただき、栄養バランスの整った彩あるお食事をお楽しみくださいね。